「いいか、今日の晩メシは、餃子だ」
 まるで、汗とバッシュが床に擦れる音の響くコートにいるときの、「次のQ始まってすぐ、速攻で決めるぞ」と言うのと同じ表情で、火神くんが言った。
 夕方までの練習が終わった土曜日、前々から火神くんちで夕飯をごちそうになると決めていた。なぜなら、次の日が一日休みの日曜日だから、と言えばわかってもらえるだろうか。ボクは帰る道すがら、火神くんに連れられてはじめて買い物のお供をすることになった。
 火神くんのエナメルバッグは、とても軽い。そもそも教科書やノートのたぐいは学校に置き勉しっぱなしだから、平日のスクールバッグの中身だって同じようなもので、じゅうぶん軽いのだけれど。
 部活用のシャツやバスパン、スクイズボトルなんかを除けば、火神くんが持つととても小さく見えるそれの中身は、財布、大きな密閉型のヘッドホン、愛用のウォークマンに、それから、エコバッグ。それだけだ。
 そう。エコバッグ。
「今キャベツしかねーから、ニラと白菜と豚ひき肉と、餃子の皮と…。鶏ガラ残ってたし、カニかま買ってって、ニラの残りとタマゴでスープにするか。春雨とキュウリもハムもあったし、サラダも出来るな」
 慣れた様子で買うべきものを頭の中にリストアップしていく火神くんの外見だけ見れば、こう言ってはなんだけれど頭蓋骨に筋肉が詰まっていそうなスポーツ学生で、目つきも鋭くて、人並みはずれて大きいからだと相まって、とてもじゃないけれど畳み込んだエコバッグを常備している男子高校生だとは思えない。でも、まるで呪文みたいにぽんぽん飛び出してくる夕飯のメニューが示すように、家事が出来ない男子代表のボクをお供に通い慣れたスーパーへ向かう火神くんは、健全で健康的な一人暮らしをきちんと営んでいる。何度思い知らされてもふしぎだ。
 内心首を傾げながらも、口に出せばまた火神くんの必殺頭掴みが発動するのはよく知っているので、口をつぐんでおく。ボクの言ったことにいちいち反応してくれる火神くんは、その凶悪そうな外見に反してとても素直で単純でかわいいけれど、体力も尽きそうな今はふざけあっている余裕もあんまりない。
 というかボクに対して怒るたび、頭を掴んだり胸ぐらを掴んだり、実際に手を出すつもりもないくせにポーズだけ乱暴にとってみせる火神くんもどうかと思う。照れ隠しだろうか。
 お前も包むの手伝えよな、と何か言っている火神くんの言葉をぼんやり聞き流して、ボクははじめてごちそうになる火神くんの餃子に思いを馳せる。ちらっと横を見て、身体の大きさに見合った太くて長い指を見つめて、その手がちいさい餃子をていねいに一つ一つ包んでいるところを想像する。そしてその様子があんまり似合わないものから、我ながらおかしくて笑ってしまう。
 火神くんはよく食べるから、きっとふつうの餃子では物足りないだろう。餡を包むお手伝いを言いつかったら、中身はたっぷり入れなければならないな、と考えて、また少し笑ってしまった。



 自動ドアを抜けて、火神くんが手慣れた様子でカートにカゴを二つ載せる。明るいBGMが流れる店内はよく冷房が効いていて、むわっとした夕方の空気にだれていた身体に心地良い。
 白い床に明るい照明が反射している清潔な店内には、同じく夕飯の買い出しなのか、若い女性からすっかり「お母さん」という感じの中年女性に、カップル、家族連れ、いろんな人が笑い合いながら、時には真剣な顔で買い物カゴを片手にあふれている。ボクらみたいな男子高校生は他に見当たらない。
 となりでは早速カートを押しながら、火神くんが四分の一サイズにカットされた白菜を片手に、まじめな顔でためつすがめつしている。客観的に見ると、こんなに大きな、しかも少しこわい顔をした男子高校生が白菜を片手に真剣に吟味しているなんて、ちょっと目を引く光景だ。みなさん、その男子高校生の、いかにも体育会系ですって感じのエナメルバッグには、なんとエコバッグまで準備されてるんですよ。そんなふうに思うとますますおもしろい。
 よく見れば、慣れたふうに買い物をする彼にぎょっとする人よりも、ほほえましい顔で見る人のほうが多くて、ああ火神くんはここのスーパーでは、いつものあの子だって、日常風景として認識されてるんだなあって改めて思う。彼は気付いていないのかもしれないけれど、それはボクにとって火神くんを日常へ溶かすような気持ちがして、紛れもなくしあわせなことだ。
「あ、火神くん、ボク桃食べたいです」
 機嫌良く火神くんについて歩いていると、みずみずしい薄ピンクの果物が並んでいるのが目に入る。
「はあ? 桃?」
 ちょうど今頃が旬らしく、青味の抜けたやわらかな桃色と乳白色が見た目にも美しい。近くで立っているだけでも甘い独特の良いにおいが香ってくる。よく熟れている。食べごろだ。
 二個で480円。うん、今日のお会計は、食べる量の差もあって火神くんが多めに出してくれるらしいし、ボクのお小遣いでも十分買える。
 一人納得してひょいと桃をカゴにやさしく入れると、じとっと火神くんがこっちをにらんだ。
「それ誰が剥くんだよ」
「火神くん」
「あのなあ…」
 即答してやると、もう言い合う気も失せたようで、呆れた顔で火神くんが桃をカゴの端っこにそっと寄せた。どうやら剥いてはくれるらしい。
 ところで、青果コーナーは他の区画よりもとくによく冷房が効いていて、ボクにはちょっと肌寒い。じっくりニラを選んでいる火神くんをもっと眺めていたいけれど、半袖から出た二の腕がそろそろ少し辛くなってきた。
 冷房の緩いところへ行きたい。もっと言うと、桃以外のおいしいデザートが選べるところとか。
 フラフラと別の棚へ歩き出そうとしていたボクにめざとく気付いた火神くんが、犬や猫にするみたいにすばやくボクの襟首を掴んだ。こんなときだけよくボクに気がつかれても、あんまりうれしくない。
「おらっ、お前ドコ行くんだよ」
「ちょっとデザートの調達に……」
「ガキみてーにチョロチョロしやがって」
 呆れたみたいに保護者顔でため息を吐く火神くんに、むっとして、つい言い返してしまう。
「ガキじゃありません」
「いーから、お前、カート押してろ」
 とうとうぐいぐい押されてカートの前に連れてこられ、おまけに後ろを火神くんが塞いで、チョロチョロ出来なくなってしまった。振り返ってあからさまに不満そうな顔をしてみせても、火神くんはしらんぷりで、ホラ次、豚肉な、なんて後ろからカートを押して、精肉コーナーの場所を知らないボクを誘導していった。
 そういえば、と立ち止まった火神くんが、エナメルバッグからこんな暑い日には必要ないはずの長袖のジャージを取り出して、「さみーなら、コレ、着てろ」ってぶっきらぼうに言ったのは、ちょっとずるかったと思う。


 精肉コーナーで豚ひき肉のパックをいろいろ手に取って何やら考え込んでいる火神くんは真剣な顔をしていて、とてもじゃないけど話しかけられない雰囲気だ。
 500で足りるよな? なんてボクに訊かれても、そもそもその500にくっつく単位がなんなのかすらボクにはさっぱりわからない。手伝おうと思って、さっき目に付いたひき肉のパックをカゴへ入れたら、そりゃ牛だ、なんて言って笑われたのも、実はまだ意味がわからず納得がいっていない。
 そういうボクは500だか300だかでうんうん悩んでいる火神くんに捕まったままなせいで、デザートも探しに行けず、とにかくヒマで仕方がない。とりあえず、いかに棚に接近したまま、接触事故を起こすことなくなめらかにカートを動かすかに苦心してみる。以外と車輪が左に取られてまっすぐ進むのが難しい。
 案外運転技術を要するカートにこれは油断出来ないと唸っていると、ふと小学校低学年くらいの男の子を連れた、三人の家族連れがなんとはなしに目に入った。
 男の子もボクと同じに真剣な顔でカートを押していて、ボクは小学生と同レベルか、とちょっと恥ずかしくなる。思えば、あのくらいの年頃には、ボクも自分からカートを押したがっていた。スーパーへの買い物に着いてくるなんて、ずいぶん久しぶりだ。
 なんだか懐かしい気分になって、昔の、やっぱり桃が食べたくて母にねだったことだとか、祖母に大好きだった戦隊物のお菓子を買ってもらえてすごくうれしかったことだとかが、いろいろ思い出される。
 火神くんにも、そういう思い出があるんだろうか。よく考えればこんな話をしたことがないような気がして、ふと火神くんを仰ぎ見ると、意外に彼はぼんやりした、無表情ともいえる顔で、ボクが見ていたのと同じ家族連れをじっと見つめていた。
「……火神くん?」
「…あ、いや、やっぱ500グラムにしとくか」
 はっとして、取り繕うみたいに手に持っていたパックをカゴに突っ込んだ火神くんに、その数字の単位ってグラムだったんですね、なんて憎まれ口がのど元まで出かかって、消えていった。


「火神くん、バニラヨーグルト、今なら一つ買うともう一つ付いてくるんですって」
「買わねーぞ」
 火神くんの頭の中の買い出しメモに書き出した材料をすべてカゴに入れ終わってレジへ向かう道すがら、デザートコーナーで期せずして発見してしまった甘い誘惑に目を輝かせたボクを、火神くんがすっぱり一刀両断した。なにもそこまではっきり言うことないと思う。
「つーか二つあってもどうせ食うのお前だけじゃん。余るって。しかも桃も食うんだろ」
 それは、食べるのがボクだけ、なんじゃなく、あんまりうれしそうに食べるボクを見かねた火神くんが、自分のぶんまでくれるだけであって。その結果、二人分までは食べられなかったボクが残してしまうだけなんであって。
 でも火神くんの言う事実にウソは含まれていないから、夕飯を作ってもらう身分としては言い返し辛くて、ぐっと押し黙ってしまう。
「……」
 それでもどうしてもバニラヨーグルトの魅力が惜しくって、つい子どもみたいに頬をふくらませてじっと火神くんを見上げていると、見つめられるくすぐったさに耐えきれなくなったのか、仏頂面だった火神くんは思わずといったふうに吹き出して、ちょっと怒った感じで笑った。
「仕方ねーな、もう、ふてぶてしい顔しやがって」
 そう言って、上も下も餃子の皮やら麦茶のパックやらスポーツドリンクの粉やら大きいサイズのペットボトルやら、でいっぱいになったカートのいちばん上に、魅惑のバニラヨーグルトをそっと載せる。
 火神くんは、やさしい。正直、ボクを甘やかし過ぎだと思う。
 こういう小さなワガママや、火神くんの尊厳を否定しかねない大きなワガママまで、やっぱり彼は同じように仕方ねーな、って笑って受け入れてしまうから、ボクはいったいどこまで許されるのか、怖くなってしまう。
 本当の本当に彼がいやなことにはきちんと怒ってくれるってわかっていても、これ以上どろどろに甘やかされると、まるで自分がどうしようもなくダメであまったれた人間になってしまいそうで。際限なく受け入れてくれていた火神くんの、いつかその果てまで満ちてしまって、突然見捨てられてしまいそうで。
 ボクは、今日はたくさんお手伝いをして、たくさん餃子を包もう、と再び決意を固くしたのだった。


 レジで会計を済ませる火神くんにくっついているのがなんとなく恥ずかしくて、サッカー台のあたりで預かったエコバックを広げて待つ。
 エコバッグは三枚、くしゃくしゃ音を立てる大きなナイロン製で、明るい赤のものと、黒にワンポイントで水色のラインが入ったもの、白と黒のツートンカラーに赤で縁取りがしてあるものだ。
 火神くんのバッグから出てきたそれをまじまじと見て、やっぱり火神くんって、見かけによらないよなあ、なんて改めて感じる。あの大柄な猛獣系男子が、こんなにスーパーでの買い物に手慣れているとは考えられないだろうし。
 それに、さっさと買い物だけ済ませて出て行ってしまいそうな彼が、まさかあんな顔で、桃だのヨーグルトだのをねだられても許してくれるだなんて、きっと他の誰も知らないだろう。
 そう思うと、火神くんの意外な一面は、もうしばらく誰にも知られないままでも良いかな、とも思った。
「何ニヤついてんだよ」
「……ニヤついてません」
 会計を終えた火神くんが妙に機嫌の良さそうなボクに訝しげな顔をしつつ、たっぷり詰まったカゴを二つ、サッカー台に軽々載せる。
「ホラ、コレ詰めろ。重いもん下な」
 重いものが下、と言われて、昔母や祖母にもそうやって注意されたことを思い出す。
 潰れちゃいけないものは、上のほうに入れるんでしたよね。
 冷蔵の棚から出されて汗をかきはじめている、牛乳の大きいパック数本や二リットルのペットボトルを三つのバッグに均等になるように詰め込む。重いものは必然的に大きいから、せいぜい容量のあるビニール袋程度の大きさのバッグに詰め込むのは以外と難しい。
 せっせと慣れない作業に勤しんでいると、ひき肉のパックなんかをサッカー台に備え付けの小さいビニール袋に入れていた火神くんが、ふしぎそうな顔でエコバッグのうちの一つを手に取った。
「お前何やってんの、重いもん全部こっちに入れろよ」
「だって、分散させないと腕疲れるじゃないですか」
「どうせオレが持つからいいんだよ。そっちの牛乳寄越せ」
 あ、と見ている間に、さっきボクがわりと苦労をして詰め込んだ牛乳パックや、ペットボトルのジュースや水や、ついでだからと買った二号用の缶詰なんかが、みるみる移し替えられていく。
 重い商品を一つにまとめ終えた火神くんは、ずっしりと重量のあるエコバッグともう一つを両手に下げて、ひき肉や野菜を詰め込んでてっぺんに桃を潰さないようにそっと置いたバッグを一つ、ボクに寄越した。
 女の子ならうっかり惚れてしまうかもしれないふるまいだけれど、生憎生まれてこの方男であった覚えしかないボクは、つい眉間に皺が寄ってしまう。
「子ども扱いしないでください」
「してねーよ、つか腕力ある方が持つのがふつーだろ」
 置いてくぞ、と呆れたように言い放って出口へ本当に向かっていってしまう火神くんを追いかけようと、任されたバッグを慌てて持ち上げる。ぐっと腕にかかった重みは、想像していたよりもずっと重かった。
 スーパーを出たところで足を止めている火神くんに駆け寄りながら、ふと笑みが漏れた。だって生憎ボクは、もう火神くんに惚れてしまっている。



 ひき肉とニラと茹でた白菜とキャベツをみじん切りにしたものと、それからボクにはよくわからない調味料を入れてよく混ぜた餡を、テーブルに置いて二人で囲んで、山盛りの餃子の皮を準備して、ちいさなスプーンと水を入れた椀をお供に、ただ黙々と包んだ。
 厳しい練習のあと、ろくに腹ごしらえもせずスーパーへ行って帰ってきて手を洗って着替えたら、すぐに白菜とキャベツを茹でる、餡を混ぜる、という二つもの大役を仰せつかったため、めずらしくボクのお腹も活発にはたらいて、きゅるきゅる唸っている。目の前の餡すらおいしそうだ。
 夕方の決意通りボクは一度にたくさんの餡を包もうとして、案の定中身が多すぎて爆発させてしまった。
 入れ過ぎなんだよ、バカだな、と笑われて、これはキミのためにおおきい餃子にしようとしたんですよ、なんて火神くんがぜんぜん知る由もないのにむっとしてしまう。そもそも、餃子なんて初めて包むのに、ひだのところがうまい具合に出来ているだけでも手放しで褒めてほしい。
 そういう火神くんの包む餃子は意外なくらいちいさい。彼のことだから、ちまちましてちゃ食った気しねー、とかなんとか言って、豪快に包んでしまうのかと思っていた。そう告げると、火神くんはちょっと頬を赤くしてぐっと黙り込んで、小さな声で、お前はこっちのが食べやすいだろ、と言った。……そういう不意打ちみたいなのはやめてほしい。
 目的もなくつけたテレビとクーラーの音が響く中で、火神くんといろいろな話をぽつぽつした。
 今日の練習メニューのこと。土田先輩の彼女が休憩時間に差し入れに来ていたこと。今日も二号が火神くんにじゃれたそうにきゃんきゃん吠えていて、でも最近では、火神くんのほうから近づくまで待てが出来るようになったこと。火神くんが目下頭を悩ませている古典の宿題のこと。餃子の皮の片栗粉が、水をつける人差し指にくっついて乾いて、カピカピになっていること。明日の予定のこと。
 それから、火神くんがちいさいころ、あんなふうに家族で買い物をしたことがなかったこと。
 一人暮らしをするようになって、スーパーへ行くたびに、見かける家族連れが羨ましかったこと。
 自分で買うものを決めて、予定していた通りに買い物を終えて、それらを一人でそつなく詰めて帰るときに感じていた、ぼんやりした物悲しさのこと。
「こうやって一緒に買い物するようなヤツ、居なかったし」
 火神くんはなんでもないような顔で、自分の中学時代のことを話す。
「お前が慣れてなさそうにカート押してんのとか、全然買うつもりねーもん勝手にカゴに入れてんのとか、一緒に買い物袋持つヤツが居ることとか、悪くなかったぜ」
 笑った顔がぎゅっと心臓を締め付けた。
 でも、それは決してイヤな「ぎゅっ」じゃない。
 また火神くんのお供をしよう。スーパーへ着いていって、チョロチョロ食べたいものを入れて怒られて、カート係にさせられて、案外操縦し辛いことに苦戦しよう。きっとそのうち、ドリフトだって出来るくらいになる。
 ボクのスクールバッグにもエコバッグが常備されるようになって、火神くんの一口サイズの餡がたっぷり入ったおおきな餃子が、きっと危なげなく包めるようになるだろう。
 だってこれから、ふたりの時間はまだまだたくさんあるんだから。


 炊きたてのご飯に、急遽予定を変更した、ニラとタマゴとボクが間違えた牛ひき肉の中華スープ、ラー油とごま油がよく利いた春雨サラダ。デザートには皮を剥いて切ったみずみずしい桃と、ボクの大好きなバニラ味のヨーグルトが冷蔵庫の中でよく冷えている。
 それからメインは、パリパリのきれいな色に焼き上がっておいしそうな湯気とにおいを立てる、かたちの良い小振りなものの中に、おおきくて少しいびつなものが目立つ餃子。
 ぐうぐう大きな音を立てる火神くんのお腹に混じって、ボクのお腹も控えめにきゅるきゅる鳴ったから、ふたりで顔を見合わせて思わず笑った。空腹は最高のスパイスだって、誰が最初に言ったのかはわからないけれど、世界の真理だと思う。
「いただきます」
 手を合わせて待ちきれずにお箸を持てば、今日もまたふたりでご飯だ。



▼ 昔のことを慰めあったり癒したりするだけじゃなく、それ以上に今ふたりで笑いあえていることを大事にするのが好きです。火神くんの買い物は、食べる量的に、常にカートにカゴを二つ載っけてるのかと思うとキュンキュンします。(13.8.19)